赤ちゃんの病気

熱が出る病気③:扁桃炎

扁桃炎は、赤ちゃんによく見られる喉の病気です。その症状としては、38度以上の高熱、強い喉の痛み、食欲不振、悪寒、倦怠感などが挙げられます。扁桃とは、喉の手前にある左右の小さく盛り上がった場所にあるもので、口や鼻から侵入してきたウイルスや細菌に対する免疫作用によりウイルスが気管や肺にまで侵入するのを防ぐ役割を担っています。そのため、免疫力の低い赤ちゃんの場合ウイルスや細菌によって増殖し、扁桃が炎症を起こしてしまうのです。

扁桃腺の治療は、ウイルスが原因なのか細菌が原因なのかで治療が異なりますが、どちらも医療機関で治療が可能なものです。ウイルスが原因の場合は、安静にしていれば基本的に治ります。喉の腫れや痛みも約一週間で引いてきます。一方、細菌が原因の場合は抗生物質を使用します。

扁桃炎を放置していると、扁桃の奥に膿が進行して扁桃周囲炎となる場合があります。扁桃周囲炎は、軽度の場合は、たまった膿を針を刺して出すといった治療で済みますが、症状が進行していた場合は入院治療が必要となります。また、一度扁桃周囲炎になってしまうと繰り返し発症するようになってしまうので、医師からは扁桃の摘出手術を勧められることもあります。扁桃周囲炎になってしまうと、高熱とともに激しい喉の痛み、さらには口を開いたり水を飲むことさえままならない状態にまでなってしまいます。赤ちゃんの様子に異常を感じたら、すぐに医師の診断を受けることが必要です。

赤ちゃんが扁桃炎にかかっている場合、食欲は大幅に落ちます。喉の痛みが強く腫れが引いていない時は、無理をして食べさせてはいけません。しかし、扁桃炎の場合高熱を伴うため、脱水症状が危惧されます。食べ物は食べさせなくても心配はいりませんが、水分だけはきっちりととらせなければなりません。赤ちゃんの様子を見ながらこまめに水分補給をしてあげることが大切です。

扁桃炎の予防としては、免疫力を高めることと空気を乾燥させないということです。赤ちゃんは免疫力がもともと低いので、少しでも免疫力を高めるような食事をすることと、加湿器などで部屋の空気を乾燥させないようにするなどし、予防対策を行いましょう。

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